相応峰寺(観音山)

この寺の創建は天平9年(737)、行基菩薩によって開かれたのがはじまりと伝えられています。当初は九品山極楽寺と称されていましたが、斎衛3年(856、作善上人(慈覚大師の方弟)が再興し清和天皇から円通殿相応峰寺の勅額を賜りました。
その後、寺運が隆盛しましたが、天正年間(1573~92)の兵火により堂宇が焼失し衰微、慶長年年間(1596~1615)に当時の若桜鬼ケ城主山崎氏の庇護により再建されています。
現在の円通殿は天保3年(1832)に建てられたもので、木造平屋建て、寄棟造り、桟瓦葺、桁行3間、梁間3間、江戸時代後期に建てられた寺院殿建築で中世の名残が見られる貴重なことから兵庫県指定文化財に指定されています。
本尊の木造十一面観音菩薩立像は作善上人が安置したものと伝えられるもので、像高約1.8メートル、カヤ材、一本造、区に指定重要文化財に指定されています。